ユーザー待望、洗練されたデザインと堅実な機能向上がここに/Advanced/W-ZERO3[es] 発表会レポート
待望久しい、W-ZERO3[es]の新モデル「Advanced/W-ZERO3[es](WS011SH)」の登場を宣言する記者発表会が2007年6月7日、都内某ホテルにて行われた。ここでは、熱気と笑いにあふれた発表会の様子や製品を展示していた部屋などを順を追って紹介しよう。
左からAdvanced/W-ZERO3[es]を手に持つシャープ 松本雅史副社長、ウィルコム 喜久川正樹社長、ウィルコムのCMに出演している俳優 筧利夫氏、マイクロソフト ダレン・ヒューストン代表執行役社長、CPUを提供しているマーベルジャパン 小坂秀敏代表取締役。
いま、スマートフォンに求められるものとは?
――ウィルコム 代表取締役社長 喜久川正樹氏
ウィルコムの喜久川社長は、まず、いかにW-ZERO3シリーズが現在日本のスマートフォン市場をリードしているかを述べた。喜久川氏によれば、日本のスマートフォンユーザーのうち、実に86%がW-ZERO3を使用しているという。逆に、W-ZERO3だけでこれほどのシェアを占めるということは、まだまだスマートフォンの多様化に伴う市場の発展、拡大の余地が大いに残されているともいえる。
日本のスマートフォンユーザーの86%はW-ZERO3を使用している。
そして、スマートフォンには「よりケータイとして使えるスマートフォン」と「よりPCとして使えるスマートフォン」があることを明示した。
スマートフォンにはケータイ寄りの製品と、パソコン寄りの製品があるという。
ウィルコム製品のラインナップでは、よりケータイらしく使えるスマートフォンがW-ZERO3[es]であり、よりパソコンらしく使えるスマートフォンが初代のW-ZERO3になる。今回は前者のケータイ寄りスマートフォンW-ZERO3[es]の新モデルにあたる「Advanced/W-ZERO3[es]」(以下、「アドバンスト・エス」)が発表された。
よりケータイとして使えるスマートフォンの課題として、喜久川社長は「サイズ」「スペック」「操作感」を挙げた。その点、アドバンスト・エスでは、Web表示能力、CPU/メモリ、通信速度のいずれもが向上したという。
ケータイ寄りのスマートフォンに与えられた課題は、サイズ、スペック、操作感という3点の向上だ。
アドバンスト・エスでは、3つの課題のいずれもが向上したという。
アドバンスト・エスでは、ケータイならではの操作感として「片手での簡単操作」、パソコンならではの操作感として「両手でのスピーディな入力」、そして、スマートフォンならではの操作感として「スタイラスでのタッチ操作」が可能だという。さらに、先のW-ZERO3[es]よりも薄くなったことで「女性も使いやすくなったのではないか」と語る(確かに、W-ZERO3[es]はケータイとして見た場合、かなり大きい部類であったし、必ずしもQWERTYキーボードが入力しやすいとは限らなかった)。
さらに、喜久川氏は、スマートフォンに不可欠な要素として、「よりケータイに近い使い方ができること」と「利用シーンが多様であっても、安心して使える定額料金が用意されていること」を挙げた。
スマートフォンを通信機機として利用するシーンには、ケータイとして、パソコンとして、そして、パソコンのモデムとしてという3つの方法が挙げられる。これらの通信料金がすべて定額であることが必須条件というわけだ。
携帯電話にかかる法外な利用料金がメディアで取りあげられたことはしばしばあったが、この点、ウィルコムでは、いずれの場合も定額での利用が可能だ。さらに、定額のパケット契約をしていなくても、月額料金とパケット通信料の合計額を月額上限21,000円とする「パケット安心サービス」という料金体系を設けてユーザーの利便を図っている。
ウィルコムでは、以前から定額、あるいは従量制でも上限のある料金システムが採用されていた。
プレゼンテーションの締めには、日本製であることを強調した「Made in 大和郡山」というキャッチコピーが登場した。「メイド・イン・ヤマト(Japan)」にもかけた言葉のようだ。
「Made in 大和郡山」をキャッチにしている。
いよいよアドバンスト・エスが登場!
――シャープ 代表取締役副社長 松本雅史氏
次に演壇に立ったシャープ 松本雅史代表取締役副社長が、ついにアドバンスト・エスを公開した。
今回の発表会で1枚目に公開されたアドバンスト・エスの写真。
松本氏は、ボディが幅が50mm、厚さ17.9mmと薄くスリムになったことを強調、さらに、ジョグ機能付き内蔵カーソルキー「Xcrawl」(エクスクロール)を搭載したことを述べた。Xcrawlは円形だが、指を円形になぞることで、ウィンドウをスクロールさせたりすることが可能だ。
ジョグカーソルを新しく搭載。
画面には、モバイルASV液晶(透過型と半透過型の特徴をあわせもつ液晶)の3インチワイドVGA液晶を搭載している。
また、赤外線通信で携帯電話とアドレス交換できることや、高速赤外線通信のIrSS送信で赤外線プリンタから出力できることが紹介された。普通のケータイが持っている機能が一段と強化されたかたちだ。
松本氏は、このアドバンスト・エスをウィルコム喜久川の喜多川社長が先に称したのと同様に「MADE IN 大和郡山だ」とアピールした。
Windows Mobile 6.0への言及
――マイクロソフト 代表執行役社長 ダレン ヒューストン氏
マイクロソフトのヒューストン氏は、主にWindows Mobile 6.0についてのプレゼンテーションを行った。
Windows Mobile 6.0が進化したポイントを紹介。
特に触れられたのは、メールをはじめとしたメッセージング機能の強化、Webブラウジング機能などの強化、そしてセキュリティの強化だ。
情報をペーパーレスで持ち歩き交換する“デジタルライフスタイル”の実現や、法人での活用シーンの拡大・強化についても言及された。
アドバンスト・エスが新しい10の理由
最後に再び登壇したウィルコム社長 喜久川氏は、アドバンスト・エスの新機能などを中心にプレゼンテーションを行った。同氏は、その訴求ポイントとして、以下の10点を挙げた。
ポイント1:スリム&コンパクト。
ポイント2:シャープが誇る高精細液晶画面を搭載。
ポイント3:CPUの性能向上。
ポイント4:3つの入力デバイスとジョグ(Xcrawl)搭載。
ポイント5:ソフトウェアの機能向上によるカメラ機能の向上。
ポイント6:タッチスクロールへの対応など、タッチパネルの機能向上。
ポイント7:パソコンでも利用可能なワンセグアダプタ(別売りで10,000円前後の予定)。
ポイント8:パケット代が定額だから大容量のデータも安心して通信できる。
ポイント9:ビジネスでの使用に最適。W-ZERO3[es]では別売りだった名刺リーダを標準装備し、Office文書も広く扱える。リモートロックなどのセキュリティも万全。
ポイント22:もちろん携帯電話としての機能も他機種に遜色なし。
続けて、ウィルコムのCMに出演している筧氏がユーザーの立場から、アドバンスト・エスの魅力を大きな声でアピールした。筧さんからは、料金を支払っていないことを告白するなどの冗談も飛び出したが、喜久川社長は「いや、払ってもらってますよ」と笑いながら否定するなど、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
ウィルコムCMに出演中の筧氏。
質疑応答では、ワンセグチューナがアドバンスト・エス専用であること、機種変更ユーザーには割賦販売を検討していることなどが表明された。さらに、喜久川氏は、「目標というわけではないが」と前置きしながら、「新製品の投入などを通して、スマートフォン市場をより大きくする意志がある。そのためにアドバンスト・エスが越えるべきファーストステップは、10万台だろう。10万台を越えてから、どのように普及させるかが問題」と語った。
最後に、記者らは試作機に触れることができた。展示会には記者らのための飲食物の用意もされており、ウィルコムの力の入れようが分かった気がした(筆者の知る限り、ウィルコム史上初かもしれない)。
多数展示されていたアドバンスト・エス。非常に魅力的だ。
また、会場にはサードパーティによる周辺機器やソフトウェアも多数展示されていた。
アドバンスト・エスを載せるタイプのスピーカー。
おなじみの保護ケース「まもるくん」。
アイ・オー・データ機器のブースに展示されていたUSBホストアダプタ(2,000円前後を予定しているとのこと)。
USBシリアル変換アダプタ(写真左)。
アドバンスト・エスにはUSBホスト機能があるため、キーボードも普通につないで利用可能だ。
同じくアイ・オー・データ機器のブースにあったUSB GPSユニット。2万円を越える価格になるらしい。