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縦表示でも句読点が見やすくきまる青空文庫ビューア/青空子猫
愛らしい子猫をアイコンに使った「青空子猫」は、青空文庫をはじめ、長いテキスト形式の文章を快適に読むために、美しい表示によく配慮された電子ブックビューアだ。多くの電子ブックビューアでは、日本語を縦表示した場合、句読点が本来の位置からずれて配置されてしまう場合が多いが、青空子猫ではぴたっとあるべき位置にきまっている。読みかけの際の処理もなかなかわかりやすく、使い勝手がいい。また、片手操作やさまざまな機種での運用にも気が配られている。
インストールには.NET Compact Framework 2.0が必要青空子猫を利用するには、事前にW-ZERO3に.NET Compact Framework 2.0がインストールされている必要がある。これまでインストールしていなかった方は入手して導入しよう。インストール自体はそれほど難しくはないが、容量が比較的大きいので、miniSDカードにインストールするのも手だ。 青空子猫のインストール自体は、CABファイルを起動するといういつもの手順なのでまったく難しくはない。本体メモリ、miniSDカードどちらにインストールしても利用可能だ。 青空子猫で表示するテキストを登録しよう青空子猫を初めて起動すると、最初は下図のように、真っ白な画面が表示される。起動は、.NET Compact Framework 2.0を利用したソフトウェアなため、少し時間がかかる。 初めての起動画面
最初に起動すると、まっさらな画面が現れる。 ソフトキー1(左)を押す
「前回の続きから」「最初から」のように、読みかけの文章を再開するメニューが表示される。 ソフトキー2(右)を押す
青空子猫に文章を登録する「リストへ本を追加」をはじめ、各種設定事項などのメニューが表示される。 「リストへ本を追加」を選ぶと、W-ZERO3本体の「My Documents」フォルダ内のフォルダやファイルが表示される。ここでたとえば、「aozorakoneko」フォルダをタップして左端の□ボックスをチェックすると、そのフォルダ内に含まれるすべてのテキストファイルがチェックされたことになる。 あるいは、miniSDカードの中にため込んだテキストを青空子猫で表示する場合は、「上へ」をタップしてディレクトリを上がっていき、「miniSDカード」を選んで、その中の該当するフォルダやテキストファイルだけをチェックすればいい。 フォルダ内のテキストを一気に登録できるため、電子ブックなどを作家やジャンルごとにフォルダに区分している場合でも、1回の操作でまとめてテキストをチェックでき、テキストの保存場所を再整理する必要はない。たとえば、青空文庫ブラウザ「PocketSkyView」を使ってテキストファイルをダウンロードしたり、管理したりしている場合でも、スムーズにそのファイルを引き継いで利用できる。 「リストへ本を追加」を選択
最初に表示されるのは本体の「My Documents」の中のファイルとフォルダだ。 テキストやフォルダを選択
左端をチェックすれば、テキストやフォルダを選択できる。フォルダをチェックした場合は、そのフォルダ内のすべてのテキストファイルを閲覧できるようになる。 チェックを終えたら「決定」ボタンをタップすると、最初の画面に戻り、選択した電子ブックまたはテキストファイルが一覧で表示される。青空子猫ではこの画面のことを「本棚画面」と読んでいる。「本棚画面」では、著者名と書名が1行目に大きな文字で表示され、2行目に既読か未読か、どこにテキストファイルがあるか、ファイル名などが表示される。表示フォントの大きさや文字種は「メニュー」→「フォント関連の調整」で変更可能だ。 なお,ここで設定した本棚画面の内容は「プロファイル」として、4つまで(set1~set4)組み合わせを登録することが可能だ。プロファイルの登録や表示は「メニュー」→「プロファイル切り替え」で切り替えることができる。目的に合わせて表示するテキストの組み合わせを作ろう。 本棚画面
テキストファイルの各種情報を確認できる。ダブルタップやメニューからの選択でテキストを読むことが可能になる。 なお、ここで「メニュー」→「そのほかの設定」を選ぶと、設定画面に移行し、テキスト内容の表示画面(「本文画面」)で画面をタップする位置に対して、各種の動作を割り当てることができるようになる。「キー割り当て」タブを選べば、カーソルキーやソフトウェアキーなどを押す操作に動作を割り当てることも可能だ。 画面タップやキー操作で可能な動作は、以下のとおり。 メニューを開く/ 閉じる/ 自動しおりで閉じる/ 次のページ/ 前のページ/ 次の本文font/ 前の本文font/ 本文fontsize+1/ 本文fontsize-1/ 本文文字間+1/ 本文文字間-1/ 本文行間+2/ 本文行間-2/ 縦横切替/ 全画面表示切替/ 現在位置バー切替/ 青空文庫形式切替/ 処理対象外タグ切替/ debug_frame切替/ 検索/ 表示中テキストと画像/ memoryinfo/ 先頭へ移動/ 末尾へ移動/ しおり1へ移動/ しおり1はさむ/ しおり2へ移動/ しおり2はさむ/ しおり3へ移動/ しおり3はさむ/ 本の名前を表示/ 色の反転/ 何もしない 画面タップの位置に動作を割り当て
画面を5分割して、それぞれの位置のタップに動作を割り当てることができる。 キー操作に動作を割り当て
キー割り当てにも動作を設定できるので、自分好みにカスタマイズが可能だ(やりすぎると自分でも覚えきれないおそれもあるが)。 文章の表示形式を変更しよう本文を読む準備ができたら、本棚画面の一覧から電子ブックまたはテキストファイルを選択しよう。ファイルを選択した状態でアクションボタンを押すか、ソフトキー1(左)で「本を開く」を選択して「前回の続きから」か「最初から」を選ぶ。初期状態では、下図のように横書きのゴシック書体で内容が表示される。「青空文庫」ではこの画面を「本文画面」という。 本文画面
最初に電子ブックを読み込んだ状態。表示方法を調整していないので、“いけていない”状態だ。 正直なところ、初期設定のままの本文画面は読みやすいとは言いがたい。そこであらかじめ明朝系のフォントをインストールしておこう。インストール方法などは、こちらを参考にしてほしい。 なお、青空子猫のサイトにも、フォントについて考察したページが作成されており参考になる。 小説や詩などは日本語の場合、縦書きの方が読みやすい人が多いと思うので、まずは縦書きに表示を変更してみよう。上で紹介した動作設定を特にしていないなら、ソフトキーのどちらかを押すか、画面をタップ&ホールドすれば、メニューが表示できる。 本文画面のメニュー
初期設定では、ソフトキーのどちらかを押すか、画面のタップ&ホールドでメニューが表示される。 縦書き・横書きの切り替え
「表示内容の調整」→「縦書き・横書きを切り替え」で横書きから縦書きに表示を変更する。片手で操作できるのがいい点だ。 本文を読み進む
本文を適当に読んでみよう。初期設定では、カーソルの上下左右で文章が進む。 さて、今度はフォントを明朝系に変更してみよう。「メニュー」→「フォント関連の調整」→「本文フォント」から、先ほどインストールした「IPA 明朝」フォントを選んだ。同じ文章でもフォントが違うだけで、文章はまったく異なった印象となる。 ただし、IPA 明朝は筆者の好みよりやや細いので、太字にしてみる。「メニュー」→「フォント関連の調整」→「本文ボールド体」を選べば、太字で表示できる。 同書体をボールドで表示
IPA 明朝を太字にしてみた。 「メニュー」→「全画面表示」では、メニューバーやタイトルバーを消して、文章を全画面で表示できる。これもまた、多くの電子ブックビューアと違って片手で操作できる点がうれしい。 全画面表示
普通に電子ブックビューアとして利用するのであれば、全画面表示がいいだろう。 検索やルビ、その他の機能を使ってみよう青空子猫には、多彩で機能が使いやすく盛り込まれている。例として、まず、検索機能を紹介しよう。「メニュー」→「検索」を選ぶと、下のような画面が表示され、文字列を文章から検索することができる。 文字検索画面
検索したい文字列を空欄に入力(2文字以上)。「検索」ボタンをタップすれば検索結果が表示される。 検索結果
検索結果が表示された。結果リストから項目を選んでソフトキー1(左)で「検索の位置へ」を選択すればジャンプできる。 青空文庫で公開されている文章には古い作品も多いため、ルビが多用されている場合もある。青空子猫では、ルビの表示もユーザーが好みに合わせた設定が可能だ。 画面のスケールバーで、読みたい場所のおおよその位置をタップすると、その位置のテキストが一部表示されるというすぐれものの機能もある。これはなかなか便利で、大雑把な画面ブラウズなどにも適している気がする。 読みたい位置を確認
画面下のスケールバーをタップすると、その位置のテキストが画面下に表示される。 しおり機能には、前回終了時の表示位置を記憶しておき、ファイルを開いてすぐに前回の続きから読める「自動しおり」と、任意の表示位置を3個所まで記憶できる通常の「しおり」がある。 しおりをはさむ
通常の「しおり」は,「メニュー」→「ページ・しおり」から選択する。 また、「メニュー」→「表示内容の調整」→「色の反転」を選ぶと、黒字に白い文字で表示されるようになる。状況によってはこちらの方が見やすい場合もあるかもしれない。 背景と文字を反転
反転した画面が見やすい状況もあるだろう。 ちなみに、「メニュー」→「表示内容の調整」→「debug_frame」を選ぶと、作者の方がデバッグモードで使用したという、フォントにフレームが付いた状態で表示されるようになる。特に見やすくなるわけではないが、この状態だと青空子猫の優れた機能がわかる。それは、句読点の位置が縦表示できちんと調整されているということだ。 この点、たとえば、「ブンコビューア」の場合、標準のフォント以外を縦表示させると、句読点の位置は普段見慣れた状態とはかなり異なってしまう。 それが青空子猫の場合、きちんと微調整されているため、縦表示の場合でも違和感なく読むことが可能になっているのだ。 すばらしき電子ブックビューアの世界青空子猫は、青空文庫だけではなく幅広い電子ブックビューアとして、テキストビューアとして、たいへん優れた操作性を持っている。また、縦表示でも句読点が見慣れた位置に表示されるなど、多くの電子ブックビューアには見られないユーザーへの心憎い気遣いも多い。筆者がこの記事を書こうと思ってからすでに1カ月くらい経っているが、その間にも、何度かめざましいバージョンアップが行われた。バージョンアップのたびに、使い勝手が格段に向上したのが実感として感じられたものだ。総じて、使っていて気持ちのいいソフトウェアに仕上がっており、テキスト形式の電子ブックなどを読むユーザーには、ほとんど必須のソフトウェアだといえるだろう。
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posted by yam
on 2007/05/19 23:58
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