Entry search

【データ移行・前編】W-ZERO3シリーズからAdvanced/W-ZERO3[es]へ乗り換えるためのデータ移行方法

W-ZERO3シリーズからAdvanced/W-ZERO3[es]へ乗り換えるためのデータ移行方法

従来のW-ZERO3シリーズ(WS003SH、WS004SH、WS007SH)を使っていたユーザーがAdvanced/W-ZERO3[es](以下、アドバンスト・エス)への乗り換えを考えた場合、特に心配なのが諸々のデータをきちんと移行できるのかどうかだろう。標準では、それぞれの機種ごとにバックアップソフトは付属するものの、OSのバージョンや搭載機能の違いにより、バックアップしたデータを異なる機種へリストア(復元)できないのが実情だ。そこで今回は、W-ZERO3シリーズや各社の携帯電話からアドバンスト・エスへデータを移行する方法について、前後編2回に分けて解説していこう。

標準のバックアップソフトに頼らず、異なる機種のW-ZERO3間でスムーズにデータ移行を行うには、次のような方法が考えられる。

  • 方法1:PIMデータ(連絡先・予定表・仕事)の移行に「PIM Backup」を使用する
  • 方法2:W-ZERO3シリーズ間のデータ移行(ライトメール、お気に入り、Atok辞書など)をサポートする「W03DataBackup」を使用する
  • 方法3:「W-ZERO3メール」のデータをインポート/エキスポート機能(標準機能)で移行する
  • 方法4:連絡先のデータをSIMカード経由で移行する(ただし、WS007SH・アドバンスト・エス間のみ)
  • 方法5:ActiveSyncまたは Windows Mobile デバイスセンターを利用し、パソコンを経由してデータの同期(対応ソフト:Outlook)を行う(後編で解説予定)

前編となる今回は、1)から4)の方法について解説しよう。
まず、以下に使用するソフトをまとめたので参照してほしい。

【ソフト名】PIM Backup
【バージョン】2.5
【作者】DotFred氏
【種別】フリーウェア
【インストール方法】ダウンロードした圧縮フォルダを解凍し、EXEファイルをW-ZERO3にコピー
【URL】http://www.pocketpcfreewares.com/en/index.php?soft=1806
【概要】PIMデータ(連絡先・予定表・仕事)を移行する。
【ソフト名】W03DataBackup
【バージョン】1.02
【作者】星羽氏
【種別】フリーウェア
【インストール方法】ダウンロードしたCABファイルをW-ZERO3上で開く
(W-ZERO3から直接ダウンロードする場合は、「W03DataBackup.zip」を解凍してできたCABファイルでインストールする)
【URL】http://blog.goo.ne.jp/mypda/e/0e753fd64c75e205ed8c00bb05088581
【概要】ライトメール、お気に入り、Atok辞書などのデータを移行する。
【ソフト名】W-ZERO3メール
【種別】標準搭載ソフト
【概要】メールのリストア/インポート機能を利用して受信したメールを移行する。
【ソフト名】電話帳転送
【種別】標準搭載ソフト
【概要】「連絡先」のデータをW-SIMに書き出す。W-SIM内の「連絡先」データをW-ZERO3に書き出す。
※WS003SH、WS004SHは使用できない。

PIM Backupで、PIMデータのバックアップをとる(方法1)

「PIM Backup」は、連絡先/予定表/仕事などのPIMデータのバックアップとるのに最適なソフトだ。
通常のバックアップ/リストアはもちろん、例えば、連絡先でグループ分類など細かく項目を設定していても、それらの情報を相手先に引き継ぐことができる。
またバックアップファイルを圧縮して保存する指定も行えるので、メモリ負担を軽減できるのも特長だ。
ここでは、W-ZERO3、アドバンスト・エスそれぞれにPIM Backupのインストールを行おう。

配布サイトより、「PPCPimBackupV2.5_wm2005.zip」をダウンロードして解凍すると「PPCPimBackup.exe」という実行ファイルが現れるので、これをW-ZERO3とアドバンスト・エスそれぞれ適当なフォルダにコピーする。
ファイラ上からこの「PPCPimBackup.exe」を開けばソフトが起動する。
(常に起動しやすい状態にするにはプログラムメニューにショートカットを作るのがいい。作り方はこちらの記事を参考にしてほしい)

PIM Backupを起動すると、バックアップ項目の選択画面が現れる。
必要なもの以外はチェックを外そう。

PIMデータは、

  • Appointments:予定表
  • Contacts:連絡先
  • Tasks:仕事

に、それぞれ対応している。

バックアップ項目の選択

01.png

起動時はすべての項目にチェックがついているが、関係ないもののチェックは外そう。

「Next >>」ボタンをタップすると、バックアップデータのファイル名、保存先の指定指定画面に移る。
画面上部にファイル名(自動で日付が入るが、変更は可能)、右上の「Browse」ボタンで保存先のフォルダを指定できる。ちなみに画面下の「Schedule」の設定では、バックアップをとる曜日・時刻などの指定が行える。

バックアップファイル名や保存先・オプションを指定

02.png

「Compress backup」にチェックを入れると、データの圧縮が行える。その他数種のオプションが指定可能。

さらに「Next >>」ボタンをタップすると、バックアップ作業が開始される。作業が完了したら「Exit」でソフトを終了しよう。

バックアップ中の画面

03.png

作業状況が表示される。

バックアップファイルをアドバンスト・エスにコピーする

従来のW-ZERO3シリーズにはminiSDカード、アドバンスト・エスにはmicroSDカードが採用されているため、W-ZERO3で使っていたカードをアドバンスト・エスへ差し替えて利用することはできない。
データのコピー方法はさまざまだが、パソコンを経由して、メモリカードリーダーや、microSD→miniSDへの変換アダプタを介して行うのが一般的だろう。
アドバンスト・エスにはUSBホスト機能があるので、メモリカードリーダーを接続してminiSDカード内のデータを読み込むという方法もいいかもしれない。

PIM Backupで作成されたバックアップデータは「.pib」という拡張子の付いた1つのファイルにまとめられる。
本稿では「PIMBackup_20070729.pib」という名称をつけたが、今度はこれをアドバンスト・エス側のメモリカードにコピーして読み込み、リストアする流れとなる。

アドバンスト・エスにインストール済みのPIM Backupを起動してみよう。

リストアの初期画面

04.png

「Action」のプルダウンメニューを切り替えて「Restore」にする。

続いて「Browse」ボタンを押し、フォルダ一覧からmicroSDカード内のバックアップデータ「PIMBackup_20070729.pib」を選択する。

バックアップファイルの選択

05.png

一覧からバックアップデータを選択して「Done」をタップ。

すると、先ほど設定したバックアップ項目が表示される。「Next >>」ボタンをタップすると、リストアのオプション設定画面となる。

バックアップされた項目の一覧

06.png

ここでもリストアしたい項目を選択できる。「Next >>」をタップしてデータの移行方法を設定しよう。

リストアのオプション設定

07.png

データの移行方法について、好みの設定を選ぼう。

データの移行形式は項目により、デバイス内のデータをすべて削除して指定のデータをリストアする/新しいデータのみ追加する/重複するデータは更新する/重複データは別データとして復旧する、などの設定から選択することができる。

データの移行形式を決めた後、「Done」で設定を完了すると、リストアの作業が開始される。

リストア中の画面

08.png

作業状況が表示される。

完了したら「Exit」でソフトを終了し、連絡先/予定表/仕事などのアプリケーションを起動してみよう。
データが移行されているはずだ。

予定表のデータが無事に移行された

09.png

もちろん、連絡先や仕事なども問題なく持ってくることができた。

ライトメールやMy Document、お気に入りなどを移行する(方法2)

続いて、W-ZERO3間のデータ移行に力を発揮する「W03DataBackup」を紹介しよう。
W03DataBackupは、それぞれ以下のファイルやフォルダ内のデータをバックアップし、それを移行先で書き戻す形式をとっている。

  • PIMデータ:「pim.vol」ファイル
  • ライトメール:「Application Data」内の「lightmail」フォルダ
  • My Documents:「My Documents」フォルダ
  • お気に入り:「Windows」内の「お気に入り」フォルダ
  • Program Files:「Program Files」フォルダ
  • JAVAアプリ:「Strage」フォルダ

かねてからこのソフトでも、異なる機種のW-ZERO3間でPIMデータの移行は行えていたのだが、アドバンスト・エス側で旧W-ZERO3のPIMファイルである「pim.vol」ファイルを読み込むと「連絡先」が起動できなくなるという症状が起きてしまうようになった。現時点で原因は不明であるが、OSの互換性や連絡先の仕様変更などの理由が考えられる。そのためPIMデータの移行に関しては上述した「PIM Backup」をおすすめめしたい。
もちろんそれ以外の項目は従来通りスムーズな移行ができるので、ぜひW03DataBackupを活用してほしい。

それでは早速、インストール・使用方法についてみていこう。

バックアップ元のデバイス側にW03DataBackupをインストールする

W03DataBackupを利用するには、乗り換え前のW-ZERO3にインストールすればよく、乗り換え先であるアドバンスト・エスにはインストールをする必要がない。
バックアップ元となるW-ZERO3にインストールを行えば、相手先で自動でリストアが始まるような機能が備わっているのだ。

作者サイトから「W03DataBackup.PPC3_CEF.CAB」をダウンロードしたら、これをW-ZERO3にコピーし、「GSFinder+ for Universal」などのファイラ上で実行するとインストールが開始される。
W-ZERO3から直接ダウンロードしてインストールする場合は、「W03DataBackup.zip」を解凍してできたCABファイルを開こう。
また実行ファイル「W03DataBackup.exe」のみのダウンロードも可能となっている。

インストールが完了し、ソフトを起動する際にW-ZERO3にminiSDカードがが入っていないと、警告が出てソフトが終了してしまうので、事前に確認しておこう。

バックアップしたいデータを選択する

W-ZERO3の「プログラム」メニューからW03DataBackupを起動すると、下のような画面になる。
この中からバックアップをとりたいデータを選択しよう。今回は「PIM」の項目のチェックは外すようにしたい。

W03DataBackupの起動画面

10.png

miniSDカードにバックアップをとりたいデータにチェックを入れよう。

チェックを入れて「バックアップ」をタップすると、miniSDカードの空き容量を確認する画面が出てくる。
「OK」のタップで、バックアップが始まる。

miniSDカードの必要な空き容量を表示

11.png

「OK」をタップするとバックアップが開始されるが、miniSDカード側の空き容量が足りない場合には警告が出て作業が中止される。

バックアップの完了メッセージ

12.png

データ量にもよるが、数十秒ほどで作業が完了する。

次に、移行先でこのソフトが自動起動するように設定を行う。
ソフトキー1(左)を押して「メニュー」から「miniSD自動起動設定」を選択しよう。

ソフトの自動起動の設定

13.png

この作業を行うことにより、miniSDカードの最上位階層に作られた「2577」フォルダの中に自動実行ファイル「autorun.exe」がコピーされる。
リストア後、必要なくなったらこのファイルは削除して構わない。

次に、W03DataBackupでminiSDカードの最上位階層に作られたバックアップデータ「2577」フォルダをそっくりそのまま、アドバンスト・エスで使用するmicroSDカードにコピーしよう。
「2577」フォルダは、アドバンスト・エス側でもmicroSDカードの最上位階層に配置する必要がある。

「2577」フォルダをコピーしたmicroSDカードをアドバンスト・エスに差すと、しばらくしてW03DataBackupのリストアモードが自動起動する。

アドバンスト・エス側で自動起動

14.png

リストアしたい項目をチェックする。

バックアップ時と同様に、メモリサイズの確認画面が表示される。「OK」をタップすればリストア作業開始だ。

メモリの空き容量確認画面

15.png

本体メモリにリストアが行われるので、空き容量には注意が必要だ。

リストア完了メッセージ

16.png

作業の完了を知らせてくれる。

このようにW03DataBackupでは、おもな重要データのバックアップ・リストアが行えるが、アプリケーションや設定ファイルなどの中には、手動でコピーしたり再インストールが必要なものもある。
適宜動作確認をして、快適な環境を整えていただきたい。

※ なお、W03DataBackupでW-ZERO3シリーズからアドバンスト・エスに連絡先/予定表データのリストアを行ってしまった場合は、同作者の「PIMReviver for W03DataBackup」を利用することによって、元々アドバンスト・エスに入っていた連絡先/予定表データに戻すことが可能である。

W-ZERO3メールのバックアップとリストア(方法3)

次はW-ZERO3メールの移行についてみていこう。
W-ZERO3メールは本体メモリに保存されるため、あまりにも量が多い場合はパソコンのメールアドレス宛に転送したり不要なものを削除したりする対策が必要だが、今までの機種で受信したメールをアドバンスト・エスでも参照したい場合もあるだろう。
その場合は、W-ZERO3メールの標準機能にある「インポート/エクスポート」というメニューで、メールデータのコピーを行うことが可能だ。

まずはエクスポートしたいメールを選択する。
メールは1通につき、1つのファイルとなっており、チェックをつけて指定したメールだけをエクスポートすることができる。もちろんすべてのメールにチェックを入れることも可能だ。
W-ZERO3メールを起動し、「受信トレイ」を指定して、いちばん上のメールにフォーカスが合っている状態で「メニュー」→「メッセージ」→「全チェック」を選択する。すると差出人の左端の部分にチェックボックスが表示される。
そのまま「メニュー」→「その他」→「チェックをエクスポート」を選択しよう。

メールのエクスポート

17.png

「チェックをエクスポート」を選択しよう。指定したメールだけをエクスポートすることもできる。

エクスポートの出力先設定

18.png

メールファイルの数が多くなるので、事前に保存用のフォルダを作成しておくといいだろう。

出力先(データの保存先)を設定して「OK」ボタンをタップすると、エクスポートが始まる。

メールのインポートを行うには、まずほかの方法と同様に、保存したフォルダごとアドバンスト・エス側のmicroSDにコピーしよう。
アドバンスト・エス側でW-ZERO3メールを起動し、「受信トレイ」を選択した状態で、「メニュー」→「その他」→「インポート」を選択する。

「インポート」を選択

19.png

続いて、インポート先のフォルダを指定する画面(既存のフォルダまたは新規フォルダ)が出てくるので、選択する。

ファイル選択画面が表示される

21.png

メールのインポート先を指定した後「OK」をタップし、上の画面で 「メニュー」 →「すべて選択」を選べば一括でファイルを指定できる。「OK」ボタンをタップすると、メールのインポートが開始される。「メニュー」→「すべて選択」を選べば一括でファイルを指定できる。
「OK」ボタンをタップすると、メールのインポートが開始される。

インポートが完了すると、受信トレイの中に今までの機種で保存していたW-ZERO3メールが移行されたことが確認できる。インポート直後はすべて未読になっているので、必要に応じてチェックを入れて「既読にする」設定を行おう。

W-SIMカード経由で簡単に連絡先データをコピー(方法4)

前編の最後に、もっとも簡単に連絡先データを移行する手順を述べておこう。
W-SIMカードに連絡先データを書き込み、そのW-SIMをアドバンスト・エスに差してデータを読み込む方法だ。
ただしこれが適用できるのは、残念ながらWS007SH・WS011SH間のみである(WS003SH、WS004SHではW-SIMからの読み込みのみで、書き込みを行うことができない)。

さらに、

  • 書き込めるデータ件数が最大700件まで
  • フリガナがないデータは転送されない
  • グループ分類ができない
  • 一部設定項目が反映されない

などの制限はあるが、とにかく手軽である。
連絡先データに細かい設定項目が必要ない場合には、この方法でコピーを行うのもいいだろう。

W-ZERO3[es](WS007SH)からアドバンスト・エスに連絡先データをコピーしたい場合は、最初にW-ZERO3[es]でW-SIMカードに書き込みを行い、そのW-SIMを今度はアドバンスト・エスに差して転送、という流れになる。

まず、W-ZERO3[es]の「スタート」メニュー「設定」→「電話」→「その他」タブへ移行しよう。「電話帳転送」をタップすると、電話帳転送の注意画面になる。
そこから「転送ツールを起動」を選択すると、以下のようなW-SIMと連絡先のデータ転送メニューが表示される。

W-SIMと連絡先のデータを相互にやりとり

22.png

一瞬どちらを選んでいいかわからなくなってしまうメニューだが、W-SIMにデータを書き込みたいときは「書き込み開始」、W-SIMから[es]側にデータを取り込みたい時は「読み込み開始」を選べばいい。

W-SIMへの書き込みは、それまでに記録されていたデータを削除してから上書きするかたちとなるので、事前によく確認してから作業を行ってほしい。

書き込み前の確認画面

23.png

注意書きをよく読んでから「OK」をタップ。

転送中の画面

24.png

連絡先からW-SIMへの書き込みは比較的すぐに終わる。

次に、書き込みが完了したW-SIMをW-ZERO3[es]から取り出し、アドバンスト・エス側のスロットに挿入する。
「スタート」メニュー→「設定」→「電話」→「その他」タブの中の「電話帳転送」をタップし、「転送ツールを起動」するところまでは同様だが、今度はW-SIMから連絡先データを取得するため、「読み込み開始」の方を選択しよう。

読み込み前の確認画面

25.png

「OK」をタップして読み込みを開始する。

読み込みが完了したら、「連絡先」を開いてみよう。
W-SIMからデータがコピーされているのが確認できる。

以上のように、完全に自動という訳ではないが、紹介したツールを利用することにより、W-ZERO3シリーズからアドバンスト・エスへデータを引き継いで活用できることがおわかりいただけたのではないだろうか。
アドバンスト・エスに乗り換えても、今まで使ってきた機種を併用したり、予備機として保管することもあるだろうが、そのような場合にもデータの共有が行えるのは便利だし、互いにバックアップの役割を果たすことにもなり安心だ。
W-ZERO3同士の連携に、ぜひこれらのツールを試してみてほしい。

後編では、ActiveSync/Windows Mobile デバイスセンターを用いたデータの移行手順を中心に、レポートをお届けする予定だ。

This article posted by tantan on 2007/08/01 11:15

Track back URL

http://www.willcom-fan.com/adm/mt-tb.cgi/324

Track backs: