【手書きメモ】書き込みができるキャプチャツールでメモ付き文書の画像データベースを作ろう
筆者は文庫本や雑誌・新聞などを読む際に、興味のある部分に印をつけたり、切り取ってスクラップしたりすることがよくある。読者の皆さんも、紙の書籍や仕事の資料で、大事なところに赤ペンで傍線を引いたり、メモを書き入れたりしたいときがあるのではないだろうか?
原本に書き込めない場合には、付箋紙を貼ってしおり代わりにしたり、そこに注記を入れたりして対処することも多いかと思う。
こうした作業をW-ZERO3の画面上でも行うことができるとしたらどうだろう。
必要なソフトとして中心となるのは、W-ZERO3上で電子書籍やPDFファイルなどの資料やWebページなどが表示されているときに、元データを改変することなく画面に直接、文字や線、図形を書き込んで画像として保存できる「ClearPaint」だ。今回は、さらに、キャプチャツールや画像閲覧ツールを使って、オリジナルの画像データベースを作っていく過程を紹介する。
この作業はいくつかのソフトウェアを組み合わせることになるので、事前にそれらのインストールを行っておくと便利だ。以下に各ソフトの概略をまとめたので参考にしてほしい。
| 【ソフト名】ブンコビューア |
| 【概略】電子書籍データの閲覧。標準搭載ソフト |
| 【ソフト名】Picsel PDF Viewer |
| 【概略】PDFファイルの閲覧。標準搭載ソフト |
表示中の画面に自由に書き込みができるClearPaint
ClearPaintは、表示中の画面に直接文字や線、図形などが書き込めるツールだ。
表示されている内容がソフトウェアの起動中の画面だったり、ブラウザ上のWebページなどであっても、ClearPaintを起動すれば表示画面が固定され、そこに書き込みが行える。
W-ZERO3で読書しているとき、資料に目を通しているとき、ネット接続をしているとき・・・。表示される情報の中で、興味を抱いたもの、ピンときたものにどんどん印をつけたり、コメントを書き入れたりしてみよう。
例)読書中に書き込み
ブンコビューアで読書中の文章の中に、感銘を受けたり参考にしたい記述があったら、すかさず傍線を引く。
例)PDFの資料にもメモ
PDFファイルの資料の中で、注目箇所を枠で囲ったり、メモを書き入れたりする。
例)気になるWebサイトの記事をチェック
ブラウザでWebサイトに接続しているときでも、書き込みが可能。
ClearPaintでは、元データとなる使用中ソフトウェアのデータ、Webサイト画面などに全く影響を与えることなく、書き込みができる(ただし、表示中の画面を残したままClearPaintを起動するには、ボタンに登録したり、ランチャーを使う方法がある。後述参照)。
初期設定での線色は黒になっているが、起動中にソフトキー1(左)を押すとメニューが現れ、ペンの色、幅などが選べるようになっている。
同様に、メニュー内の「画像キャプチャ」を選択すれば、いろいろ書き込んだ状態の画面を画像として保存することができる。
ClearPaint のメニュー
ペン色の選択画面では基本の48色に加え、カラーピッカー画面から新たな色を追加することもできる。ペン幅の初期設定は4だが、1~10まで指定可能。
ClearPaintの起動中は画面スクロールができないようになっているので、現在表示されているページで固定されたまま書き込みをすることになる。
従って、メモを記入しながら文書などを読み進める場合は、書き込みをした画面をキャプチャして保存 → 新たな画面を表示させて書き込み → キャプチャして保存、というくり返しを行うことによって、画像データベースが蓄積されていくかたちになる。
通常、ClearPaintの「画面キャプチャ」メニューで撮った画像は、W-ZERO3標準のキャプチャコマンド(Fn+Shift+C)を呼び出す仕様となっているため、BMP形式で保存され、保存先もメインメモリの「マイデバイス」配下に固定となっている。しかし、次に説明する「KTCapt」との連携を行うと、画像を軽くしたり、保存先を指定できるなど、さらにキャプチャの使い勝手を向上させることが可能だ。
画面キャプチャを指定形式で保存できるKTCapt
KTCaptは、画面キャプチャに特化した高機能ツールだ。
オプションメニューにて保存先のフォルダが指定できるほか、画像の保存形式が「BMP」「JPEG」から選択できる。「JPEG品質」を指定することで、ファイル容量の調整も可能だ。
以下の図を参考に設定してみよう。
KTCaptのオプションメニュー
画面キャプチャを撮るための細かい設定が用意されている。ここでは仮に、「JPEG」を選択して、「JPEG品質」を50に指定した。「実行時に問い合わせる」のチェックは外しておこう。この画面は「プログラム」→「KTCapt(Option)」をタップして表示する。
KTCaptを事前にインストールしておいた状態で、ClearPaintの「画面キャプチャ」メニューを選択すると、自動的にキャプチャデータがKTCaptに渡されて、KTCaptで設定した形式で、指定した保存先に画像データが出力される。
保存先をminiSDカード内のフォルダに指定しておけば、ファイル容量の面でも安心だ。
キャプチャが終了するとClearPaintから「画面をキャプチャしました」というメッセージが表示される。
KTCaptでは、ファイル名は年月日と時間で自動保存される。たとえば2007年1月30日11時30分5秒にキャプチャ操作を実行すれば、JPGならファイル名は「20070130113005.jpg」となる。後ほど時系列でファイルを整理する場合には目安となるだろう。
今までの流れをおさらいすると、以下のような手順になる。
ブンコビューア、Picsel PDF Viewer、WEBブラウザなど、「情報元」となるアプリケーション・データが表示された状態で、ClearPaintを起動
↓
重要な部分を線で目立たせたり、メモを記入したり、自由に書き込み
↓
その画面イメージを保存する。メニュー(ソフトキー1 [左] )から「画面キャプチャ」を選択
↓
キャプチャデータが、KTCaptを経由して、指定フォルダにBMPまたはJPGデータとして保存される
↓
キャプチャ完了のメッセージの後、ソフトを終了(起動の操作で終了できる)。新たな画面を表示させて、必要に応じて書き込み、さらにキャプチャ
このような作業の繰り返しで、自分だけのアイデアやチェックポイントを書きとめた画像データが蓄積されていくわけである。
なお、ClearPaintは、二重起動の操作(起動した状態でさらに起動させる)で終了するため、ボタンに起動割り当てを行うと、同じ操作で終了もできるようになる。標準機能を利用するなら、「スタート」メニュー→「設定」→「個人用」タブ→「ボタン」の設定画面から割り当ては可能だ。
標準機能では割り当てのボタンが足りないという場合は、「PQzII for Window Mobile」や「Runner[es]」などランチャー機能を持つユーティリテイをおすすめしたい。
蓄積したデータを閲覧・整理する
ストックした画像データは、その場限りでなく、後になって読み返したいものだ。
静止画閲覧の機能だけでなく、ファイルの分類作業にも活用できるのが「XnView Pocket」である。
XnView Pocketの画像閲覧画面(2画面 [strip] 表示)
サムネイル、一覧、2画面、詳細など好みに合った表示が選べる。
選択した複数ファイルの名前を一括で変更することも可能で、新しいフォルダを作成してコピー&ペーストしたり、不要になったものを削除したりできる。
いずれも画像を確認しながら作業が行えるので、分類がしやすい。
ファイル名の編集
画像を確認しながらファイル・フォルダの管理ができる。
フルスクリーン表示
フルスクリーン表示された画像をタップ&ホールドすると、「拡大」「縮小」「画面に合わせる」といったサブメニューが現れるので、データに合わせて見やすく調節を行える。
なお、XnView Pocketの機能詳細についてはこちらを参照してほしい。
ページめくりが軽快なPDAmill Viewer
PDAmill Viewerは軽快な静止画ビューアだ。
電子書籍の画像データのように順列が大事な複数のファイルを扱う場合に、パラパラとページをめくるように画像を確認できるのが便利だ。
フォルダから選択
カーソルキーの左右でページ送り/戻しができるようになっている。アクションボタンを押せば、ファイル選択画面に戻ることができる。
ソフトの起動も早く、片手操作でフォルダを選択したり、ページめくりを行うことが可能。機能がシンプルに絞られているため、表示したい画像によってビューアソフトを使い分けるといいだろう。
幅広く活用できるキャプチャツール
このようにClearPaint、KTCaptなどのキャプチャツールを利用することで、画像で蓄積する読書メモや資料のデータベース、アイデア集などを作ることができる。
データベースとまでいかなくても、日常のさまざまな場面にこれらのツールを取り入れると便利でおもしろい。
- 地図データに印をつけて、所在地をわかりやすく説明する
- miniSDビデオアダプタ「IMSV-841」や「PowerPointMobile」を利用してプレゼンを行う際に、ClearPaintで強調ラインや注記を書き込みながら説明を行う
- W-ZERO3のカメラで撮影した写真に手書きで文字やイラストを入れて、ブログにアップする
- 商品サンプルの画像に説明を書き添えてメール送信する
ざっと例を挙げてみたが、使い手の発想次第では情報収集からお遊び用途まで、幅広く活用することができるのではないだろうか。
miniSDカードなどにデータを保管するので、かさばらずに持ち歩け、いつでも参照できるのも利点だ。
「タッチパネルに直接手書きできる」というW-ZERO3本体の特長を充分に活かしたこれらのソフトウェアを、ぜひ試していただけたらと思う。