W-ZERO3で英辞郎を活用しよう/PDIC for CE

「PDIC for CE」は、「PDIC形式」と呼ばれるさまざまな辞書データをW-ZERO3で活用できるソフトだ。miniSDカードを利用すれば、見出し語が130万項目を超える英和辞典「英辞郎」をはじめとする大容量の辞書も場所を選ばずに利用できるようになる。
| 【ソフト名】Personal Dictionary for Windows CE(PDIC for CE) |
|---|
| 【バージョン】Ver.1.25 |
| 【作者】TaN氏 |
| 【種別】フリーウェア |
| 【インストール方法】LZHファイルを解凍し、できたフォルダ内のEXEファイルをW-ZERO3またはminiSDカード内にコピー(詳細は本文を参照) |
| 【URL】http://homepage3.nifty.com/TaN/pdicce.html |
インストールファイルは2種類 手順に注意して導入しよう
PDIC for CE(以下、PDIC)は、WindowsMobile5.0に正式対応していないこともあり、W-ZERO3でのインストールにはやや注意が必要だ。
まず、W-ZERO3に導入できるインストールファイルは「通常版」と「Unicode版」の2種類がある。基本的には通常版のインストールファイルを導入すればソフトは起動するのだが、W-ZERO3の使用環境や、ほかのアプリケーションとの関係によっても起動する条件が異なってくるようなので、その場合はUnicode版を試してみるといい。状況に応じて導入方法を変えていこう。
なお、今回は2台のW-ZERO3(WS003SH、WS007SH)で動作確認を行った。
初代W-ZERO3(WS003SH)は初期化した状態で 、W-ZERO3[es](WS007SH)はすでのほかのアプリケーションが入っている状態で、インストールを行っている(ファームウェアはどちらも最新バージョン)。
インストールファイル
- 通常版:作者サイト内「PDIC for Windows CE」ページの「PDICPKTARM125.LZH」(PDIC for PocketPC ARM Ver.1.25)
- Unicode版:作者サイト内「PDIC/Unicode」ページの「PDICUPKTARM150.LZH」(PDIC for CE/Unicode版 Ver.1.50)PocketPC ARM版
通常版の場合
まずは通常版のインストールファイルをダウンロードしよう。
解凍すると、「PDICPKTARM125」フォルダ内に「PDICCE.EXE」ファイル(ソフトの起動ファイル)ができているので、これをW-ZERO3のminiSDカード内にコピーする。
さらに、作者が別途公開している「 Personal Dictionary for Win32 Ver.4.74」をダウンロードして、Windowsパソコンにインストール。すると、ローカルディスク内の「Program Files/Personal Dictionary」ディレクトリに「IRREG.DIC」というファイルができる。これをW-ZERO3のメインメモリ内の「My Documents」フォルダにコピーする。
(ちなみに「IRREG.DIC」ファイルは、英辞郎第二版の導入時にインストールされる「PDIC for EIJIRO」のローカルディスク内の「Program Files/PDIC_for_EIJIRO_II」ディレクトリの中にも含まれているので、そちらからコピーしてもいい)
ここで注意しておきたいのは、本体となる「PDICCE.EXE」ファイルは、miniSDカードにコピーする点だ。というのも、メインメモリへ「PDICCE.EXE」をコピーしても、そのままでは起動しなかったためである。筆者の検証では、miniSDカード内に任意のフォルダをひとつ作り、その中に「PDICCE.EXE」をコピーした後、それを実行するとPDIC が起動した(もちろん、miniSDカードの最上位階層に「PDICCE.EXE」をコピーしてもいい)。
miniSDカードに何階層もフォルダを作ってそこにコピーすると起動しないようである。
ただし、この方法でも個々の環境によってはうまく起動しない場合もある。その際は、「『PDICCE.EXE』のファイル名を変更して起動する(例:「PDIC-CE.EXE」)」という方法も試してほしい。一部で動作実績があるようだ。
Unicode版の場合
通常版を入れて、上記のようにファイル名を変更して試してもうまくPDICが起動しなかったり、もしくはPDICを多言語に対応させたい場合には、Unicode版をインストールしてみよう。
「PDIC/Unicode」のページから「Personal Dictionary for CE/Unicode版 Ver.1.50」の「PocketPC ARM」版をダウンロードし、解凍フォルダ内の「PDICUCE.EXE」(ソフトの起動ファイル)をW-ZERO3にコピーする。
このとき、「Windows/スタート メニュー/プログラム」ディレクトリにコピーをすると、PDICがプログラムメニューから起動できるようになる(「Program Files」フォルダなどにコピーして「Windows/スタート メニュー/プログラム」ディレクトリにショートカットを作成しても同様)。
さらにWindowsパソコンに、上と同じページで「Personal Dictionary / Unicode版 Ver.0.70」をダウンロードしてパソコンにインストールすると、ローカルディスク内の「Program Files/Personal Dictionary (Unicode)」ディレクトリに「IRREGU.DIC」というファイルができる。これをW-ZERO3のメインメモリ内の「My Documents」フォルダにコピーする。
通常版と異なるのは、PDIC本体となる「PDICUCE.EXE」ファイルをメインメモリ、miniSDカードのどちらにコピーしても起動が可能だったことだ。辞書データは、Unicodeに対応していればそのまま利用できるが、そうでない場合は、PDIC辞書もUnicode対応辞書に変換する必要がある。変換方法については後述する。
通常版のインストール画面
miniSDの中に「PDIC」というフォルダを作って、「PDICCE.EXE」ファイルをコピーした。正常に起動できたが、うまくいかない場合はファイル名を変更してみたり、Unicode版を導入しよう。
英辞郎を導入する
ここでは辞書の使い方を書籍版「英辞郎 第二版」を例にとって説明する。
「英辞郎 第二版」を購入し、CD-ROMからパソコンにインストールを行うと、ローカルディスク内の「Program Files/PDIC_for_EIJIRO_II」ディレクトリに「EIJIRO81.DIC」というファイルができている。
通常版のPDICで読み込む場合は、このファイルをそのまま、W-ZERO3のminiSDカードに転送すればいい。ちなみに同じフォルダ内にある「WAEIJI81.DIC」をコピーすると、和英辞書も導入できる。
このとき転送先は、miniSDカードの「My Documents」フォルダ内にする必要がある「My Documents」フォルダがなければ作成しよう。辞書データはサブフォルダに入れず、「My Documents」直下に保存すること。
そのほかの場所にデータを置くことも可能だが、その場合は、事前に FileDialogChangerを導入しておく必要がある。
Unicode版のPDICを使う場合は、パソコンを使って辞書データをUnicode対応に変換し、そのデータをW-ZERO3で使うminiSDカードにコピーするというかたちになる。流れは以下の通りだ。
- 1)パソコンのPersonal Dictionary / Unicode版 Ver.0.70がインストール済みであるのを確認する。
- 2)ローカルディスク内の「Program Files/Personal Dictionary (Unicode)」フォルダから「PDIX.exe」をダブルクリックして実行し、「PDIC Dictionary Exchanger」という変換ソフトを起動する。
- 3)「File」メニューから「Convert」を選択する。
データ変換設定画面
「PDIC for Win32→PDIC/Unicode(BOCU)」にチェックを入れ、「Source:」に変換前のPDIC辞書、「Target:」に変換後のPDIC辞書ファイル名を入力する。「Browse」からファイルを選択することも可能。「Target:」には「Source:」の内容をコピーしてから最後のファイル名を変えると同じ階層に変換後のファイルができあがる。
- 4)「変換開始!」ボタンをクリックして、しばらく経つと、変換作業が完了する。
- 5)Unicode用に変換されたこの辞書ファイルを、miniSDカードに転送する。転送先は、通常版と同様、miniSDカードの「My Documents」フォルダ直下にしよう。そのほかの場所にデータを保存したければ、やはり事前に FileDialogChangerを導入しておく。
以上で、辞書データの準備は完了だ。
今回は書籍版英辞郎を例にとったが、
- PDIC for CEで扱える辞書データ:Hyper辞書形式(Win32版の辞書)
- PDIC for CE/Unicode版で扱える辞書データ:Unicode対応辞書形式
というように、それぞれ読み込める辞書の形式が異なるので注意が必要だ。
なお、Unicode版に対応する辞書が、フリーまたは寄付歓迎でいくつか公開されているので、ご紹介しよう。
英語以外の言語を扱う際に役立ててほしい。
- Ikko's Practical PDIC Thai-Japanese Dictionary(タイ語)
- http://home10.highway.ne.jp/ikko/thaidic/thai_dic.html
- arabicuc.dic(アラビア語)
- http://homepage1.nifty.com/A-JDIC/unicode-1.htm
- かずお韓国語辞典Ver.4.47(韓国語)
- http://kazuo.fc2web.com/Korean/
- PDIC用中国語辞書(中国語・シェアウェア 1,155円(税込))
- http://www.vector.co.jp/soft/data/writing/se304431.html
使用する辞書データを指定する
本体と辞書の準備ができたら、PDICを起動しよう。以降の操作は通常版もUnicode版も同様だ。
PDIC for CEの起動画面
「辞書グループ編集」を選んでから辞書の登録を行う。
辞書の設定画面
「新規グループ」で適当なグループ名を入力する。「使用辞書」は「追加」をタップして、辞書ファイルを指定する。
使用辞書には「My Documents」にコピーしておいた「IRREG.DIC」を忘れずに追加して、「不規則変化辞書」にチェックを入れておこう。
「OK」ボタンをタップして辞書の指定は完了である。
後から使用辞書を追加・削除したい場合は、「File」メニューから「辞書グループ編集」を選択すればいい。
ここでの決まりごとは、
- 登録できる辞書は8つまでである
- 辞書グループは16個まで登録可能である
- 登録語数の制限は実質ない
などが、挙げられる。
さまざまな検索機能で辞書を引いてみよう
PDICの特長は、多様な検索機能だ。順に見ていこう。
インクリメンタルサーチ
単語入力欄に検索したい語句を一文字入力するたびに、検索候補が絞り込まれていく。
詳細な結果表示
目的の単語が見つかったら、アクションボタンを押すと、詳しい訳が表示される。ここで、例文を登録したり、訳を修正したり、レベルの数値や暗記するかどうかの設定など、いろいろな編集を行うこともできる。
「Search」メニューにある「単語検索」は、英単語、日本語訳、用例などから項目を指定して検索ができる
単語の検索
検索する単語を入力した後、検索項目や検索対象とする辞書の指定などを行うことができる。
「単語レベル検索」は、これまでに確認した見出し語のうち、詳しい訳語の画面で「レベル」を指定した単語を検索する。検索を実行すると、指定した範囲内のレベルの単語のみを表示する。
「全検索」は、すべての単語を辞書の先頭から表示する。いわゆる“串刺し検索"だ。
「暗記必須単語検索」は、これまでに確認した見出し語のうち、詳しい訳語の画面で「暗記」にチェックをした単語のみを検索することができる。
「自動検索」は、別のアプリケーションでコピーしてクリップボードに入った語句を、PDICがアクティブになったとき自動的に検索してくれる機能だ。チェックを入れている間のみ、自動検索が有効だ。
英文のタップで訳語を表示する「ポップアップ検索」
では次に、PDICの目玉とも言うべき検索機能を紹介しよう。
「ポップアップ検索」だ。
まず、読み込みたい英文がテキストファイルになっている場合は、「File」メニューから「テキストファイルを開く」を選び、目的のファイルを選択する。
ほかのアプリケーションから英文を引用したい場合は、そちらで「コピー」の作業を行ってから、「View」メニュー→「ポップアップ検索ウィンドウ」に切り替えよう。「Edit」→「Paste」を選択すると、その文章がウィンドウ内に書き込まれる。
いずれの方法でも、文章がPDICのウィンドウ内に表示されることになる。この状態で、スタイラスペンでわからない単語や熟語をタップしてみる。すると、訳文がポップアップ表示される。
ポップアップ検索画面
タップした単語や熟語の意味がポップアップ表示される。
ポップアップサブメニュー
右側の三角マークをタップすると、ポップアップ表示された訳文を編集できるサブメニューが現れる。コピーしてエディターに貼り付けるなどの活用が可能だ。
さらに詳細な訳語を表示
左側の三角マークをタップすると、単語のより詳しい意味が表示される。
テストで実力アップを図ろう
PDICには「File」メニュー内に「単語テスト」というユニークかつ実用的な機能が搭載されている。
一度検索した言葉を「履歴」に残し、その中から出題する方法と、導入されている辞書の中からランダムに出題してくれる方法と2種類ある。
出題の設定画面
導入済みの辞書の中から出題される問題について設定。
実際の出題
問題の単語や熟語について、覚えたレベルを選ぶことができる。続いて答えが表示され、最後には出題数・暗記度などが割り出される。成績次第で「補習」を選ぶことも可能だ。
語学学習に役立つ機能が特色のPDIC
このようにPDICは、英辞郎をはじめとするPDIC形式の辞書データを最大限に活用し、語学学習の助けとなる機能を備えている。
Unicode版を導入すればさらに英語以外の言語(Unicode版PDIC辞書)を読み込むことも可能だ。
また、辞書データがパソコン版のPDICとも共有できるのも便利だ(※ただしライセンスには十分注意すること)。W-ZERO3でこれらの豊富な語彙数を持つ辞書データを持ち歩いて参照できるので、場所を選ばず学習に役立てることができる。
とくにポップアップ検索は、わからない単語や熟語にタッチするだけで意味を検索してくれるので、すばやく意味を確認でき、従来の「辞書を引く」という作業を省力化してくれる。
たとえばネット接続中や電子書籍を読書している最中にわからない英文があったら、コピーして保存。PDICで英文を開いてポップアップ検索で意味を調べながら読解していく、という活用法も考えられる。
和英辞書を入れておけば、逆のことも可能だ。つまり、日本語の単語にタッチするとポップアップ検索で英訳してくれる。単語・熟語単位の訳語ではあるが、それがわかるだけでもかなりスムーズに文章を読み進めることができるだろう。
「PDIC for CE」は辞書検索ビューアとしての機能も十分備えているうえ、ポップアップ検索という特色ある機能も持っている。
自分の学習したい言語に合わせて辞書データを用意し、ぜひW-ZERO3を語学学習マシンとしても活躍させてほしい。







![Advanced/W-ZERO3[es]
ガイドブック](/ad/w-zero3.jpg)

