好きな辞書を追加してW-ZERO3をオリジナル電子辞書にしよう/EBPocket professional

W-ZERO3で辞書を使いたいとき、定番ソフトといえるのがEPWING/電子ブックデータの検索ビューア「EBPocket professional」だ。CD-ROM辞書や電子ブックデータと組み合わせて使用し、辞書専用機にも負けない強力な検索機能でW-ZERO3を電子辞書としても活躍させることができる。
| 【ソフト名】EBPocket professional |
|---|
| 【バージョン】Ver.2.06 |
| 【作者】hishida氏 |
| 【種別】1050円(税込。30日間試用可。別途Free版もあり) |
| 【インストール方法】ダウンロードした圧縮フォルダを解凍し、CABファイルをW-ZERO3上で開く(BATファイルのインストーラーによるパソコンからのインストールも可能) |
| 【URL】http://www31.ocn.ne.jp/~h_ishida/ |
EBPocket professionalをインストールしよう
EBPocket professionalのインストールには2種類の方法がある。
まずはインストールファイルを入手しよう。
EBPocketのページから、「EBPocket professional 2.06 ダウンロード」のリンクをクリックして「ebppc206.zip(3.3MB)」ファイルをダウンロードする。解凍すると、「ebppc206」フォルダ内に「cabs」フォルダができているので、その中の「EBPocket.PPC2003_ARM.cab」ファイルをW-ZERO3にコピーしてインストールを実行しよう。
ほかには、パソコンとW-ZERO3をActiveSyncで接続した状態で「cabs」フォルダ内の「Setup.bat」を選択してインストールを行う方法がある。この方法では、適切なCABファイルが自動的に選択されて、インストール作業がより簡単に進められる。
ライセンスキー入力画面
「ツール」メニューから「EBPocketのバージョン情報」を選択すると、ライセンスキーの入力画面になる。30日間の試用期間中は必要ないが、購入したらここでキー入力を行おう。
辞書データをW-ZERO3に導入する
まずは使いたい辞書データを用意しよう。
EBPocket professionalで使用できる辞書データは以下のようなものがある。
●市販辞書
- EPWING(V1~V6)
- 電子ブック規格(EB、EBG、EBXA、EBXA-C、S-EBXA)※流通在庫のみ
- LogoVista電子辞典シリーズ
●フリー辞書
手元に上記の規格を満たすものがあったらぜひ活用してみよう。ただし、ライセンスが必要なものの場合、インストール可能台数などの制約には十分注意して欲しい。
また、EBPocket professionalのマニュアルページには、動作確認済み辞書が多数掲載されているので、参考になる。
そのほか、作者のhishida氏によって、独自規格のCD-ROM辞書をEBPocket professionalで検索可能な形式に変換できるツールEBStudioが公開されているので、興味のある方は試してみるといいだろう。
続いて、これらの辞書データをW-ZERO3に転送する。
データ容量によっては本体メモリに収まらない場合があるので、辞書のサイズに合わせてminiSDメモリカードを用意しよう。
データの転送は、ActiveSyncでパソコンとW-ZERO3を接続した状態で行うか、もしくはパソコンのカードリーダー経由で、miniSDカードに直接コピーするといい。
ここで注意してほしいのが、オリジナルデータのフォルダ構造を保ったまま、コピーをするという点だ。
例として、「電子ブック版広辞苑 第五版」のデータを、miniSDカードに「kojien5」というフォルダを作って複写してみた。その場合のフォルダ構造は以下のようになる。

EPWING辞書を導入する場合は、以下のようになる。例として、miniSDカードに「dic」というフォルダを作ってその下の階層に辞書データをコピーするものとした。

- ※辞書データを格納するフォルダ自体の名称は自由に決めていいが、辞書データのフォルダ構造を保ちながらコピーすることが必須。
以上の要領でデータをコピーできたら、準備完了だ。
複数の辞書を導入するには、辞書ごとにフォルダを作成し、そのフォルダ内にオリジナルのフォルダ構造を変えずに、コピーしていけばいい。
なお、EBPocket professionalは圧縮された辞書データの検索にも対応している。圧縮されたデータは拡張子が変更になるが、オリジナルと同様フォルダ構造を変えずにコピーすれば問題ない。
ファイル圧縮には、パソコン用検索ビューア EBWinに付属するユーティリティ「EBShrink」がおすすめである。
さまざまな方法で辞書を引いてみよう
EBPocket professionalを起動して、辞書を引いてみよう。
初回起動時には、メインメモリもしくはminiSDカードに導入した辞書データを自動的に認識してくれる。
EBPocket professionalの起動画面
「辞書」メニューで使いたいものを選択する。辞書を多数導入している場合は、グループ化することも可能だ。
検索キーワードは、ひらがな、カタカナ、アルファベットだけでなく、辞書によっては漢字の直接入力にも対応している。
検索キーワードを入力し、検索方法(前方一致、後方一致、完全、クロス、条件、メニュー検索、複合検索、全文検索、自動検索)を選択すると、以下の図のように結果が表示される。
自動検索とは、その辞書の持つインデックスに合わせて、前方一致、後方一致、クロス、条件、複合検索の中から統合的に検索を行う機能だ。
検索結果は、文字データだけでなく、辞書によっては、グラフィック表示のほか、音声や動画の再生もできる。
検索結果からさらにジャンプ検索できる
検索キーワードは本文中に赤字表示される。緑色の文字をタップすると、参考項目にジャンプできる。
多彩な表現で検索結果を表示
イラストが表示されたり、「→音声」の項目をタップすると発音してくれる辞書もある。
これ以外にも、メニューバーの「検索」から「クリップボード検索」「串刺し検索」「インクリメンタルサーチ」を指定できる。こちらは「検索モード」ともいうべき役割で、一度チェックを入れておけばその検索方法がつねに有効となる。
それぞれの使い方を順に紹介していこう。
「クリップボード検索」を有効にしておくと、ほかのアプリケーションで表示されている文字列のコピーを行ってそれがクリップボードに入った後、EBPocket professionalがアクティブ状態になると、その文字列の検索が自動的に実行される。
以下に、「ブンコビューア」との連携の様子を図で示す。
ブンコビューアから文字列をクリップボードにコピー
ブンコビューアで「なぞると設定」を「クリップボードへコピー」に設定して、わからない語句をなぞる。
「クリップボード検索」が実行される
EBPocket professionalがアクティブになると、クリップボードの文字列が自動的に入力され、検索結果が表示される。
「串刺し検索」は、複数の辞書から検索結果を得ることができるので、ひとつの言葉を多角的に眺めることができる。いちいち辞書を選択しなくても、導入されている辞書すべてから検索結果を導き出してくれるのが便利だ。
逆にひとつの辞書のみで意味を調べたければ、串刺し検索のチェックを外せばいい。
串刺し検索の結果表示
複数辞書から一度に検索ができる。
「インクリメンタルサーチ」は、語句を1文字ずつ入れるたびにそれに該当する結果を絞り込んで表示してくれる。最後まで入力しなくても、途中で目的の結果が得られることもある。
そのほか、メニューにはないが、「選択範囲文字列の検索」や「ワイルドカード」による検索も行える。
「選択範囲文字列の検索」は、表示された検索結果の中から、さらに調べたい語句が出てきたとき、それをスタイラスでなぞってタップ&ホールドすると、サブメニューからその語句の検索ができる機能である。
「ワイルドカード」による検索では、ワイルドカード文字(*)を入れることによって、前方一致、後方一致、クロス、完全検索などを自動判定できるので、上手にワイルドカードを使えば、英単語のスペルがあいまいなときや、慣用句の一部を忘れてしまったときなどにも利用できる(ただし、たとえば、「communication」を表示したいときに、「com*tion」のようにして、検索語の合間に*を入れて検索することはできない)。
ワイルドカードで前方一致検索
たとえば「daughter」という英単語の後半のスペルがあいまいな場合。 「dau*」と入力して検索すれば、候補が現れる。
ワイルドカードで後方一致検索
分かっているのが後半部分な場合、「*花」のように指定して検索することにより、検索候補が表示される。
便利な機能を使ってみよう
検索キーワードは、ひらがな、カタカナ、アルファベット、漢字などで入力が行えると前述したが、W-ZERO3では、さらに手書き認識文字での入力が可能だ。
たとえば、読みのわからない漢字があった場合、文字入力パレットの「手書き入力」を起動して、文字のかたちを見ながら手書きをする。
すると、認識された漢字が検索窓に自動的に入る。
たとえ読めない語句でも、文字認識さえしてくれれば意味が調べられるというのは、専用機にはない特徴だ。漢字の学習などにも役立つだろう。
さまざまな方法で検索キーワードを入力
文字入力パレットの「手書き入力」を利用して、読めない文字の検索キーワードを入力できる。
学習に役立つ機能といえば、単語や例文などを登録できる「単語帳」が挙げられる。単語帳の内容は、テキストファイルとして保存もできるので、データをExcelで開いて再利用することも可能だ。
単語帳の登録
学習用途以外にも、心に残ったフレーズや覚えておきたい言葉を登録してもいい。削除・追加も自由だ。
そのほか「エディタ起動」では、指定した外部エディタを素早く呼び出すことができる。辞書で調べた語句を文章入力に活かしやすくなる機能だ。
また「拡大鏡」メニューを選んで、見えにくい文字をスタイラスでタップすると、虫眼鏡のように拡大表示してくれる。
拡大鏡メニュー
「拡大鏡」を選択したあと、文字をタップすれば、拡大表示画面が表れる。「OK」ボタンで元の画面に戻れる。
W-ZERO3で辞書が使えることのメリット
ここまでW-ZERO3での辞書活用の一部を紹介してきた。
PDA、とくにW-ZERO3で辞書を使えることのメリットとは何だろうか。
常時ネット接続が可能なW-ZERO3では、Webページを読んでいるときにわからない単語が出てきたら、それをスタイラスでなぞってコピーし、EBPocket professionalですぐに調べられる。意味がわかったら再びブラウザに切り替えて、引き続きWebページを読み続けることが可能だ。
逆にオフラインのときでも、辞書の本文中にWebサイトのURLが記載されていたら、自動的にアクセスして、Web接続ができる。
ファイルリンクにも対応しているので、辞書の中に記述があれば、そのファイルにも簡単にジャンプすることが可能だ。
つまりW-ZERO3に導入されている、ほかのアプリケーションとのやりとりが便利なのだ。
辞書専用機は、基本的に辞書機能に特化しているが、W-ZERO3では辞書を引いてその検索結果を入力中の文章に織り込んだり、語句の意味を調べながら読書ができたりと、他のアプリケーションと連携することにより活用の幅を広げることができるのである。
すでにEPWING/電子ブックデータを所有されている方は追加投資なしに好きな辞書が組み込める。辞書コンテンツのひとつとして、W-ZERO3で蘇らせることができるのだ。
市販辞書のラインナップも豊富だし、フリーで公開されている辞書・データ類も実用的なものからユニークなものまで種類がたくさんある。
これらの多彩な辞書類を自由に追加でき、強力な検索機能を駆使しながら、W-ZERO3のアプリケーションとうまく連携させられるのがEBPocket professionalだ。
W-ZERO3でよく文章を入力する方、語学を学習したい方、単純に辞書を引いたり読んだりするのが好きな方、そんな方々をはじめ、多くの人におすすめできるソフトである。







![Advanced/W-ZERO3[es]
ガイドブック](/ad/w-zero3.jpg)

