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【データ通信】W-ZERO3とW-SIMを差し替えて使える! Expressカード対応のデータ通信カード/WS008HA
ウィルコムからW-SIMに対応した(株)ハギワラシスコム製データ通信カード端末「WS008HA」が昨年11月に発売された。汎用性の高いPCカード(PCMCIA)タイプではなく、最新のノートパソコンでは対応が進んできたExpressCard/34タイプで、ウィルコムのデータ通信カードとしてははじめて端末内にデータ保存用メモリを搭載している。そんなWS008HAを紹介しよう。 ExpressCard/34対応のW-SIMカードスロット搭載データ通信ジャケットWS008HAは、W-SIMスロットを搭載したExpressCard/34に対応のデータ通信用ジャケットで、W-SIMを装着することでPHSデータ通信カードとして利用できる。W-SIM対応のデータ通信用ジャケットとしては、(株)ネットインデックス製「“DD”(型番:WS002IN)」に続き、2機種目となる。“DD”が汎用性の高いUSB接続タイプであるのに対して、WS008HAはこれまでデータ通信カードで多く採用されてきたPCカードやCFカードタイプではなく、より先進性の高いExpressCard/34を採用した。 WS008HA概観
ExpressCard/34は横幅が34mmであることから名称の末尾に“34”が付いており、PCカードと比べると横幅が狭い分長く見える。ExpressCardにはほかに、PCカードとほぼ同じ横幅である54mmのExpressCard/54がある。ExpressCard/54対応スロットでも、ExpressCard/34対応カードが利用できる。 WS008HAと既存データ通信カード比較
左からWX008HA、NECインフロンティア(株)製8xパケット方式対応のPCカード端末「AX510N」、本多エレクトロン(株)(現在はネットインデックス)製4xパケット方式対応のPCカード端末「AH-H407P」を並べたところ。カードスロットからほとんどでっぱらないAH-H407Pと比べると、かなり長いことがわかる。 ExpressCard/34に対応した点については、最新のノートパソコンでは徐々に採用例が増えてきていること、ウィルコムからはすでに汎用性の高いデータ通信ジャケットとして“DD”が発売されていたことを踏まえると、“DD”とは製品コンセプトを変えるという意味で面白い試みだと思われる。特に、PCカードスロットがなく、ExpressCard/34スロットのみとなる「MacBook Pro」といった製品もあり、ターゲットを絞った製品ともいえる。また、PCカードスロットも搭載しているパソコンでも、ExpressCardに対応した製品がまだ少ないこともあり、WX008HAを利用することで空いているExpressCardスロットを有効に活用できるというメリットもある。WS008HAに公式に対応している製品については、メーカーの製品情報ページに記載されているので確認してほしい。 ノートパソコンに装着したところ
富士通(株)製ノートパソコン「FMV-BIBLO NF60T」にWS008HAを装着したところ。WS008HAは約3cmはみ出る。AX510Nなどと比べるとでっぱりは少ないが、幅が狭いのもあってかなり突出しているように感じる。スロットの強度を超えた負荷がかかるおそれもあるので、持ち歩く際は外したほうがいいだろう。 WS008HAと“DD”の比較
WS008HAと“DD”を装着したところ。さすがに“DD”は横にも縦にもでっぱりがあり、WS008HAのほうがすっきりしている。ただ、“DD”はアーム部分が曲がるため、衝撃に強そうなので、持ち歩くときに挿したままでも大丈夫かなとも思わせる。もちろん、外したほうがいいのは明らか。 W-ZERO3シリーズをパソコンとUSBケーブルなどで接続してモデムとして利用することも可能だが、WS008HAを利用すればW-SIMを差し替えることで、ケーブルを使わずスマートにパソコンでモバイル通信が可能となる。W-ZERO3と9(nine)との間で差し替えをする場合は、毎回オンラインサインアップが必要となるが、WS008HAとではオンラインサインアップはその度に必要ではないのもうれしい。WS008HAでの利用時には通話着信などができないのはやや困るが、別途ほかのケータイなどを利用している場合には、転送サービスなどを利用するといいだろう。 W-SIMは、従来の(株)ネットインデックス製「RX410IN」だけでなく、昨年末に発売された高度化PHS「W-OAM」に対応した(株)アルテル製「RX420AL」にも対応している。現在発売されているWS008HAにはRX410INが同梱されたものと、WS008HAのみの単体がある。W-ZERO3などですでにW-SIMを持っているユーザーは単体のみを購入すればいいことになる。 WS008HAにRX420ALを装着するところ
RX420ALもRX410INもサイズは同じなので、装着したところは変わりがない。トップの衝撃吸収材の色が違う程度だ。RX420ALは赤となっている。 WS008HAに同梱されるケース
WS008HAには半透明のプラスチックケースが同梱されている。W-SIMを装着したままでも収納することができるので、持ち歩くときに利用するといいだろう。 本体内に256MBフラッシュメモリを搭載してラクラク設定が可能また、ウィルコムの通信カードとしては初めて本体内にフラッシュメモリを搭載したのも大きな特徴だ。フラッシュメモリの容量は256MBで、ユーザーが自由に利用できるエリアは約200MBとなっている。 このフラッシュメモリ搭載により、多くのパソコンでドライバなしで外部ストレージとして認識されるので、別途CD-ROMなどを利用することなく、WS008HAのフラッシュメモリに保存されているモデムドライバや専用ユーティリティ「ウィルコムメニューバー」などをインストールできるのも初心者にはうれしいところだ。ほかに、ウィルコムの高速化サービス「MEGA PLUS」や地図サービス「ちず丸 for WILLCOM」などが収録されている。収録されているアプリケーションはウィルコムの製品情報ページで確認できる。 ただ、はじめにドライバをインストールするときにCD-ROMが必要ないことは非常に快適だが、その後は、フラッシュメモリ内のデータをほかのパソコンで利用するためにデータ通信カードごと抜かなければならない点や、ほかのパソコンが必ずしもExpressCardに対応しているわけではない点などのせいで、ユーザーが保存領域として利用する場合にはあまり便利さを感じることはできなかった。大きくメリットとなるのは、端末の電話番号を鍵にしてパソコンをロックする「MovaLock」との組み合わせで、セキュリティ保護が必要なデータなどを保存しておくといった用途くらいだろう。 対応OSは、WindowsXP SP2およびMacOS 10.4.4以降のほか、1月30日に発売となったWindowsVistaでも利用可能だ。ただし、Vistaではフラッシュメモリ内に収録されている「Easy Setup Tool」が対応していないため、モデムドライバは手動で導入することになる。さらに、収録されている「MEGA PLUS」などの一部アプリケーションも対応していないものがあるので注意しよう。 MacBook Proでの利用については、すでにASCII24にて「出先でも料金定額を実現! Expressカード対応のデータ通信カード WS008HA」としてレビューされているので、ぜひ参照してほしい。 フラッシュメモリ
WS008HAをWindowsXP搭載パソコンに装着したときのドライブ表示例。「WS008HA (G:)」と見えるのは書き込み不可領域(27.1MB)で、「REMOVABLE (F:)」と見えるのがユーザー領域で利用できるフラッシュメモリとなる。設定にもよるが、装着すると自動でドライバをインストールする「Easy Setup Tool」が起動する。 フラッシュメモリプロパティ
REMOVABLE (F:)のプロパティ。容量は全体で202MBとなっており、収録されているアプリケーションによってすでに167MB使われている。ただ、これらのアプリケーションは使わなかったり、インストールした後は削除してしまっていいので、実際には202MBすべて使えることになる。 Easy Setup Tool
Easy Setup Toolの初期起動画面。試したものはまだRX420ALには対応しておらず、メーカーサポートページに記載されている方法でRX420ALのモデムドライバをインストールした。ただ、記載されている方法では、一度RX410INのモデムドライバをインストールし、その後、RX420ALに対応するための作業を行うなどかなり手間がかかった。手動でモデムドライバを導入できるユーザーはそのほうが早いだろう。 WS008HA Card Utility
専用ユーティリティ「WS008HA Card Utility」の画面。特に使う必要はないが、PINコードや国際ローミングの設定ができる。また、W-SIMが「RX420AL」であることがわかる。 ウィルコムメニューバー
Easy Setup Toolを完了すると「ウィルコムメニューバー」がインストールされ、WS008HAを装着すると自動で起動するようになる。収録されたアプリケーションをインストールしたり、上部にウィルコムからのお知らせがスクロール表示されたりしている。 W-OAM対応W-SIM「RX420AL」を使って通信してみる!パソコン(FMV-BIBLO NF60T)にWS008HAを装着し、W-OAM対応W-SIM「RX420AL」および既存W-SIM「RX410IN」を利用したときの通信速度を測定した。測定サイトには、9(nine)のレビューやW-ZERO3 [es]でRX420ALを利用する記事でも利用した「SPEED TEST」(データサイズ160KBのダウンロード)および、上り回線(アップロード)の計測も可能なRBB TODAYの「スピードテスト-ブロードバンド通信速度測定サイト:speed.rbbtoday.com」を利用した。場所も9(nine)のときと同じところで行い、プロバイダにPRIN、ブラウザにInternet Explorer 6.0を用いた。それぞれ3回測定した結果をまとめたのが以下の表だ。 speed.rbbtoday.com
RBB TODAYによるJavaアプレットを利用した速度測定サイトの結果。このサイトでは特に低速回線での利用では誤差が大きくなってしまうようで、スクリーンショットのようにW-OAMの4xパケット方式による通信の理論最大速度208kbpsよりも大きくなってしまうこともあった WS008HAによる通信速度測定結果
結果からW-OAMに対応したエリア内であれば、かなりその効果が得られるのがわかる。W-ZERO3シリーズや9(nine)では端末の処理の遅さに引っ張られて、最大速度である208kbpsには近づくことができなかったが、パソコンを利用すれば、環境さえ良好なら、ほぼ理論値どおりの速度が出ていることがわかる。東京23区内であれば、ほぼ確実に速度アップが見込めるだろう。また、W-OAM対応エリア内であれば移動時の通信性能もかなり向上していると感じた。特に、地下鉄などで利用すると駅間でまったく切断されないところが増えている。もちろん、そのすべてできちんと通信が行えているわけではないが、遅くても通信できるのは素晴らしい改善だろう。
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posted by memn0ck
on 2007/02/16 13:26
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