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W-OAM対応W-SIMカード「RX420AL」をW-ZERO3で使う
高度化通信規格「W-OAM」に対応した新しいW-SIM「RX420AL」が発売された。W-OAMに対応したことで、高度化PHS対応基地局のエリアであれば4xパケット方式で最大204Kbpsのデータ通信が可能となるなどのメリットがある。今回は、RX420ALをW-ZERO3で使用した場合、W-OAMでどの程度の速度アップがあるか試してみた。 W-SIMは差し替えるだけでOKW-OAMに対応した(株)アルテル製W-SIMカード「RX420AL」は、9(nine)に同梱されているほか、2006年12月19日からはRX420ALのみでの購入も可能になった。昨年末に「W-ZERO3(WS003SH)」を新規もしくは機種変更などで手にしたユーザーは、W-ZERO3[es]を単体で追加購入したユーザーを含め10カ月以上経過しているので、3,800円程度と比較的安く購入できる。購入したらW-SIMカードをRX420ALに差し替えるだけで使用できるようになる。 従来の(株)ネットインデックス製W-SIMカード「RX410IN」との大きな違いは、ウィルコムの高度化PHS規格である「W-OAM(WILLCOM Optimized Adaptive Modulation)」に対応していること。これにより、複数の変調方式をダイナミックに切り替えることが可能となり、データ通信の最大速度がおよそ1.6倍になったり、通話やデータ通信を移動しながら行う際の安定性が増すなどといった利点が挙げられる。 ただし、W-OAMは、高度化PHS基地局が設置されているエリアでなければ利用できないため、現在は、東京、名古屋、大阪などの都市部が中心となっている。首都圏なら主に東京の区内と横浜方面、浦安方面程度となっているようだ。東京でも多少郊外となる多摩市や八王子市などになるとすでにW-OAMのエリア外となってしまう。そのため、W-OAMのメリットを受けたいと考えているユーザーは自分が利用する場所がW-OAMに対応しているかどうかを確認しておいたほうがいいだろう。W-OAMに対応しているかどうかは、ウィルコムのサポートセンターに電話をすれば、教えてくれるだろう。 RX420ALのメリットは、W-OAMに対応したことのほかに、待受時や通信時の消費電力が抑えられていたり、メモリが増えたことで保存しておけるアドレス帳の件数が増えているなどが挙げられる。 また、9(nine)に同梱されているRX420ALなど、初期に手に入れたユーザーは、RX420ALのファームウェアをチェックしておこう。W-ZERO3[es]で利用する際に起こる発着信時の不具合を解消するファームアッププログラムが公開されている。RX420ALのファームウェアのバージョンは、「スタートメニュー」→「設定」→「個人用」タブ→「電話」→「その他」タブ→「W-SIM情報」で確認できる。ファームウェアが1.00になっているユーザーはファームアップをしておこう。 RX420ALとRX410INを並べたところ
左がW-OAMに対応した(株)アルテル製「RX420AL」で、右が従来の(株)ネットインデックス製「RX410IN」となる。RX420ALでは、落下時の衝撃吸収などを目的として先端に使用されている樹脂素材が赤くなっている。 すでに発売されている多数のW-SIM対応機とRX420AL
はじめてのW-SIM対応機となった“TT”からどの機種でもRX420ALに差し替えることでW-OAMなどの効果が得られるようになる。各機種ともW-SIMなしの単体で販売されていることも多くなっており、W-SIMと別々の時期に買い換えたりもできるようになってきた。 W-ZERO3[es]にRX420ALを装着するところ
W-ZERO3[es]のW-SIMカードスロットは端末上部に配置されている。W-SIMカードを抜くと自動で電源が切れるので、差し替えて再度電源を入れればいい。 W-ZERO3(WS004SH)にRX420ALを装着するところ
RX420ALはW-ZERO3(WS003SHおよびWX004SH)でも利用可能だ。W-ZERO3の場合、W-SIMカードスロットはバッテリーカバーの中にある。 首都圏におけるW-OAMに対応した基地局分布図
2006年11月15日に行われたウィルコム事業説明会のときに公開された首都圏の「W-OAM」対応エリアマップ。赤い部分がW-OAMに対応した地域だ。 W-OAM対応エリア内では確実にデータ通信速度がアップW-ZERO3[es]のW-SIMカードをRX420ALとRX410INに差し替えて、それぞれのデータ通信速度を測定してみた。測定には「SPEED TEST」(データサイズ160KBのダウンロード)を利用したほか、9(nine)のレビューと同じ環境で行い、それぞれ3回測定した平均値を表にまとめた。 RX420ALおよびRX410INをW-ZERO3[es]で利用した際の速度測定結果
RX420ALを装着したときの速度測定結果
W-OAMに対応したRX420ALをW-ZERO3[es]に装着して、Opera Mobileで4xパケット通信時の下りデータ通信速度を測定した結果(クリックで拡大)。 RX410INを装着したときの速度測定結果
従来のW-SIMカードであるRX410INをW-ZERO3[es]に装着して、Opera Mobileで4xパケット通信時の下りデータ通信速度を測定した結果(クリックで拡大)。 静止した状態で環境の良い場所で試した場合は、9(nine)と同様にかなり良い結果が得られた。ただ、この結果が、たとえばWebブラウザでページを表示するときの表示速度の体感にそのまま反映されているかと言われると難しいところだ。もちろん、ダウンロード速度は確実に上がっており、特に、大きいサイズのファイルをダウンロードしたりする場合にはその効果は確かだろう。また、移動中のデータ通信の安定性が増しているのはよくわかり、地下鉄などではこれまでRX410INでは切断してしまうような場所でも、RX420ALでは切れずに遅いながら通信できたりしているケースを確認できた。 気になったところでは、RX420ALを利用しているときに、9(nine)でもW-ZERO3シリーズでも突然ネットワークに接続できなくなることが、数日に1度ほどあることだ。ファームウェアが安定していないのか、理由は定かではないが、電源のオンオフやRX420ALの抜き差しで直るので、緊急ではないにしろ、今後対応してほしいところである。ほかにも、ユーザーサイト「モバイルつれづれ日記」では、ちず丸 for WILLCOMなどで位置情報が取得できないといった不具合が挙げられているが、少なくとも筆者がちず丸 for WILLCOMをRX420ALで利用した限りでは特に問題は起きていない。測定する場所などにも寄るのかもしれない。 このようにW-OAMに対応している場所では、確実にデータ通信速度の向上が見込まれるので、エリアや購入コストをよく検討して、メリットがあるようであれば購入するのもいいだろう。
This article
posted by memn0ck
on 2006/12/30 13:40
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